黒帯昇段審査 (1 段) 受審の手引き

このページは、日本 ITF テコンドー協会の昇級・昇段課題表の情報を元に、1段の審査課題を整理したものです。
※ より印刷に適した Google Spreadsheet 版もあります。

審査内容 / Agenda

日本 ITF テコンドー協会の 1 段の昇段審査の内容は、以下の通りです。

  1. 体力測定 / Physical strength test (Pushup)
  2. 型 / Pattern
  3. 約束組手 (2人1組) / Prepared sparring (pair)
  4. 護身術 (2人1組) / Self defense technique (pair)
  5. 半自由組手 (2人1組) / Prearranged sparring (pair)
  6. 自由組手 / Sparring
  7. 試割り / Power breaking and Special technique
  8. 動作名称 / Name of movements
  9. 口頭質問 / Questions about Taekwon-Do

級位固有の課題

昇段審査は、2 級の有級者が受審する権利を得られる。受審時の級位が 2 級の場合はトェゲ以降、1 級の場合はファラン以降の型が審査対象となる。約束組手、護身術は以下に従う。

現級
Current
Grade

(トゥル)
Pattern
約束組手
(ヤッソマッソギ)
Prepared
Sparring
護身術
(ホシンスル)
Self Defense
Technique
2 級トェゲ

Toi-Gye
1 歩 4〜6 番

1 step No.4 to 6
正面対処法
背面対処法
各4〜6番

Front/Back
application
No.4 to 6
2, 1 級ファラン

Hwa-Rang
1 歩 7〜9 番

1 step No.7 to 9
正面対処法
背面対処法
各7〜9番

Front/Back
application
No.7 to 9
2, 1 級チュンム

Choong-Moo
(n/a)正面対処法
背面対処法
各10〜12番

Front/Back
application
No.10 to 12

体力測定 / Physical strength test (Pushup)

  • 昇段審査ではプッシュアップによる体力測定を行う。回数は、受審者の性別・年齢により以下に従う。
    • 成年男子: 拳立て伏せ 50 回
    • 成年女子: 腕立て伏せ 25 回 (または膝をつけて 30 回)
    • 壮年男子 (40歳以上): 拳立て伏せ 30 回
    • 壮年女子 (40歳以上): 拳立て伏せ 15 回 (または腕立て伏せ 15 回)
    • 少年部: 成長度合いを検討した上で審査官が決定
  • 体力測定は、担当審査官と道場長の合意の上、審査の事前に道場長の監督の下実施することができる。

型 (トゥル) / Pattern

規定の課題の型に加えて、チョンジ (Chon Ji) からこれまでの型の内 1 つを審査官の指定により行う(現級が 1 級の場合はトェゲまで、2 級の場合はチュングンまでの型から任意に指定される)。

約束組手 (ヤッソマッソギ) / Prepared sparring

受審者は、2 人 1 組でパートナーを組み、約束組手の審査を受ける。攻・坊、それぞれを行う。

護身術 (ホシンスル) / Self defense technique

≪指導者専用≫ 護身術(ホシンスル)2023改訂版-詳細

半自由組手 (パンチャユマッソギ) / Prearranged sparring

  • 受審者は、5 つの半自由組手を創作し、2 人 1 組でのパートナーを組み、審査を受ける。
  • 半自由組手は、「攻・防・攻・防・功」の 5 動作以上で構成される。
    • 5 動作以上であれば、動作数は問わない。
    • 自然な動作の流れであれば、攻防の順序が必ずしも交互である必要はない。
    • 原則として、いずれかが 3 手以上、いずれかが 2 手以上の動作を行う形であれば良い。
  • 5 つの創作のうち、2 つに護身術(ホシンスル)を含める必要がある。
  • 半自由組手の動作には、昇段課題の型の動作を含めることが望ましい。
  • 道場長は審査の前に、受審者の半自由組手の内容の精査(レビュー / Review)を行い、より良いものとするためのアドバイス・支援を行う (Instructor of Dojo to provide advisory and support for the practitioners to make it applicable and qualified.)。

自由組手 / Sparring

  • 1 対 1 … 2 分 2 ラウンド
  • 2 対 1 … 30 秒 1 ラウンド

試割り / Power breaking and Special technique

成年男子は以下、【威力】から手技 1つ・足技 1つ、【特技】1 つの合計 3 つが審査官により指定される。

分類
Category
威力
(ウィリョク)
Power
Breaking
特技
(トゥッキ)
Special
Technique
手技
/
Hand
– アプチュモク (3 枚)
– ソンカル (3 枚)
– トゥンチュモク (3 枚)
– ソンカルトゥン (3 枚)
(n/a)
足技
/
Kick
– アプチャ・プシギ (3 枚)
– トルリョ・チャギ (3 枚)
– パンデ・トルリョ (3 枚)
– ヨプチャ・チルギ (4 枚)
– ティミョ・トルリョチャギ
– ティミョ・ノモチャギ
– ティミョ・パンデトルリョチャギ
– ティミョ 360 トラヨプチャチルギ

※成年女子、少年部、壮年部 (40歳以上) の試割課題は昇級・昇段課題表「確認事項」を参照。

動作名称 / Name of movements

審査課題の型の中から、2 種類の動作が審査官により指定され、受信者はその名称を回答する。

口頭質問 / Questions about Taekwon-Do

審査官から、広くテコンドーに関する口頭質問がされ、受信者はその質問に回答する。

例) テコンドーの名称制定がされた年など歴史に関するもの、テコンドー精神、帯の色の意味、等